営業に向いている人の特徴とは、いったいどういうものなのでしょうか?
しんまま(@shin_mama19)です。
「今月も売上ショートか…」「もう客の所なんか行きたくないよ」心の中で嘆きながら、日々営業周りをされている方々。大変お疲れ様です。
かくいう僕も、元営業マン。とある商社で10年以上営業として働いておりました。
毎月の売上ノルマ、消化試合のようなプレゼン、得意先からのムチャ要求、不手際の謝罪、決算間際のぶっこみ納品。
毎日変わることなく繰り返されるこれらの「無限ループ」。唯一変わるのは、毎年10%ずつ上積みされるノルマだけ。
こんな状況に打ちのめされていた僕は、間違いなく営業に向いていない「ヘボ営業マン」だったと思います。ノルマだけは達成できていましたが、体力・精神面両方で「ボロボロ」になってしまいました。
そして3年ほど前に、「自分には向いていない」とあきらめて辞めちゃいました。
今は自宅でブログを書きながら生活しています。
営業に向いている人の特徴とは?
僕は営業に「向いている人」と「向いていない人」の2種類がいると確信しています(まあ、どの職種でも同じですが)。
モノが売れるとか売れないというのは、別問題でして。これは技術的なところでカバーできちゃいます。
厄介なのが「内面」の問題です。営業に向いていない人が頑張っちゃうと、信じられないくらいにボロボロになっていきます。
自分がそうでしたし、周りにも潰れていった人間を多く見てきました。
営業に必要な「鈍感力」
神経質な人は営業に向いていない
僕はとても神経質です。それが大きな「仇(あだ)」になりました。
細かいことがいちいち気になりますし、他の事に集中できなくなります。
他人の言うことにとても敏感で、ちょっと怒られただけでメンタルがやられる子犬ちゃんのような性格です。おかげで「胃薬」が手放せませんでした。
こういう人は営業には向いていません。心がいずれ崩壊します。
営業は「ムチャ振り」との闘いです。不可解なノルマ、無謀な要求。そんなものにいちいち反応しているようでは、体がいくつあっても足りません。ペースが乱されて、仕事が前に進まなくなります。
お客さんに怒られたあと、足が遠のいてしまうという人。こういう人も向いていないですね。僕の後輩なんかは酷くて、お客さんにめちゃくちゃ怒られた次の日、一緒に謝罪に訪れた際に会社の目の前で吐いてました(笑)。よほど恐怖だったみたいです。
営業に向いている人はマイペース
対して営業に向いている人は、共通して「鈍感」です。
上司に何を言われようが、お客さんに怒られようが、すぐに忘れて淡々と仕事をこなします。昨日怒られたお客さんのところに、平気な顔をして訪問します。非常に打たれ強くマイペースです。
僕も業務上、仕入れ先に対して強く怒ることがありました。
「ちょっと言い過ぎたかな」と気にしながら次の日会社に出勤すると、「○○さん!昨日はすみませんでした!」とすぐにやって来ます。素直に謝るだけ謝って、何事もなかったかのようにいつもの商談をします。
僕は、そんな営業マンが大好きです。
お客さんは、反対に怒ったあとすぐに来なくなる営業マンは嫌いです。
怒ったのは仕事の「内容」に対してマイナスの評価をしただけであって、営業マン自身の人格否定をしたわけではありません(怒られる内容にもよりますが)。
なのに急に来なくなるなんて、まるで自分が大事な存在じゃないのでは?と感じるからです。
そんなことで来なくなるくらいなら、どうせ仕事もできないだろう。そう考えます。
営業に向いていない人は、「怒られた=人格を否定された」と考えます。だから足が遠のいたりいつもと同じしゃべり方ができなくなったりします。そのよそよそしさは、隠そうとしても必ず相手に伝わります。
社内営業が上手い
営業に向いていない人は社内営業をしない
僕はいつも、仕事を一人で抱え込んでいました。
机の上には書類の山。電話や来客に追われ、毎日がお祭り騒ぎのような忙しさでした。
でも、僕はあまり人に仕事を頼むことはしませんでした。
仕事は自分でこなすもの。そう信じていました。
お客さんとは「僕」対「顧客」という、個人に近い関係でした。
営業に向いている人は他人の力も使う
営業に向いている人は、決して仕事を一人で抱え込もうとはしません。
あくまで顧客は「会社のお客さん」と考えています。
ですので自分が動けないときは上手にまわりの同僚に依頼します。重要な局面でもない限り、それが「顧客の利益になる」からです。
僕のように自分一人で抱え込もうとすると、結果として顧客に迷惑をかけることがあります。もしも急ぎの用事で担当営業マンに連絡したのに、忙しくて対応できない場合はどうなるでしょう?最悪の場合、顧客をライバル会社に奪われる危険性がありますね。
営業に向いている人は、自分が動けなくても他に対応できる人間がいないかを判断し、上手に依頼します。
もちろん反対に他の営業マンからヘルプの要請があった場合には、喜んで受け入れます。
こうして「会社」対「顧客」という関係を築いていきます。
NOと言える
営業に向いていない人は断れない
僕は断るのが苦手です。典型的な「Yesマン」だと自分で自覚しています。
相手に悪い気がして、断ること=相手を拒絶することと捉えちゃうので、いつも言葉を濁してしまします。
で結局値引き交渉に負けて、会社の利益を落としてしまいます。
営業に向いている人は「NO」を言える
反対に、優れた営業マンはお客さんにNOとハッキリ言えます。
これは「顧客関係」と「(今の)交渉事」を全く別物と捉えている証です。
相手にNOを言えるということは、裏を返せば断られることに対しても抵抗がないということ。
NOを言われることに対して気にもかけないので、次々に壁に向かっていけます。
最後に
どの職種でも向き不向きは必ずあります。中でも営業は特に差が出やすい部類だと思います。
生まれながらに営業に向いている性格の人は、外見はテキトーに仕事をしているように見えても不思議と顧客から人気があり、勝手に売れます。
これは技術的というよりも、性格的な側面が非常に大きいように思います。
「営業に向いていないかも」と心をすり減らすよりも、本当に自分のやりたいことは何なのか、自分に向いている仕事は何なのかを一度ゆっくり考えてみられるのがいいかも知れません。
僕も苦しみ、自問自答して、結局退職をして営業マンを辞めました。
しかし、退職をして新たな仕事を始めたことで、今ではすっかり回復して幸せに暮らしています。
今では人それぞれの適正を判断して転職支援をしてくれる転職エージェントが存在します。
もし「営業が向いていないかも」と悩んでいたら、一度活用されてみてはいかがでしょうか。
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