
貯金って、一体いくらあれば安心できるんだろう?
「貯金しなきゃいけない」のはわかってるんだけど、何にいくら貯めればいいのかわからない。
お金じゃなくて不安ばかりが貯まって憂うつだわ。
しんまま(@shin_mama19)です。
将来に備えて貯蓄をするべきとはいえ、一体貯金はいくらあれば「安心」と言えるのでしょうか?
安心できる貯金額は、その人の年齢や家族構成、目的などによって様々です。
貯金の平均はいくら?
他の家庭が「いくら貯金しているか」に皆さん興味があると思います。
総務省統計局における2018年の「家計調査報告」をもとに、貯蓄の平均額を見てみましょう。
家計調査報告の資料によると、2018年の平均貯蓄額(2人以上の世帯)は1,752万円だそうです。
…多い、ですよね。
「え!?みんなこんなに貯めてるの?」と、不安や焦りを感じたかもしれません。
これはあくまで「平均値」です。
勘の良い方なら「どうせ、とんでもない高収入世帯が平均値を押し上げているんでしょ?」と気付くかもしれません。
その通りで、下の分布によると、貯蓄額が1,000万円に満たない世帯がほとんどです。反対に4,000万円以上が11%もいます。
さらに紐解いていくと、1,752万円の内訳が見えてきます。
一般的に「貯金」と呼ばれる「通貨性預貯金(期間を指定せず自由に出し入れできる預金)」は460万円です。
他の内訳も見てみると、「定期性預貯金」がもっとも多く、657万円。定期預金や積立預金のことですね。皆さん堅実に貯めている印象です。
また株や債券などの「有価証券」が234万円と、13%ほど占めています。「貯金大国」の日本で、株などの投資をやっている世帯はまだ少ないはずなので、この数字も「平均」と見るには多少違和感があります。
詳しくデータを見たい方は、総務省統計局のホームページへどうぞ。
貯金の目的は「安心」を買うため
データで平均的な貯蓄額を見てきましたが、この数字よりも「多かったから安心」「少なかったから不安」という確認が目的ではありません。
今日こんなツイートをしました。
貯金をするときは「目的」がないと、しんどいですね。
— しんまま@ブログ連続投稿19日目 (@shin_mama19) February 13, 2020
例えるなら、ゴールが見えないマラソンみたい。
貯金の目的は、次の「3つの不安」を解消して安心を得るためです。
- 予期しない事態
- 生涯イベント
- 老後
予期しない事態に備える
「予期しない事態」とは、次のようなものです。
- 突然の病気やケガ
- 解雇(失業)
- 災害
予期しないことが起こると、「一時的に多額のお金が必要になる」ので、貯金で備えておく必要があります。
貯金額の目安として、生活費の3ヶ月から半年分あると安心でしょう。
また、貯金だけでなく「保険」でカバーすることもできます。
- ケガや病気:社会保険、国民年金、(民間の)医療保険
- 失業:雇用保険
- 災害:火災保険、地震保険、車両保険
自分が「どの保険に加入していて」「いくら返ってくるのか」をチェックしておきましょう。
ただし、保険は認定されてから給付されるまで時間がかかります。
やはり立て替えできるだけの貯金があると安心です。
生涯イベントに備える
生きていると様々なイベントに遭遇します。
- 結婚や出産
- 子どもの進学
- 住宅の購入
結婚や出産
結婚は、婚約から新婚旅行に至るまで、多くのお金が必要になります。ある結婚情報誌のデータによると、約400万円ほどかかるという試算も。
これらが全額必要になるかと言えばそうでもなく、ご祝儀でまかなえることもあります。
また「スマ婚」にして費用を抑えることも可能です。
うちは両家の近しい親戚だけで行い、式と披露宴で50万ほど。グアムの新婚旅行も50万で、合わせて100万円で済ませました(婚約指輪も結納もナシ)。夫婦二人で話し合い、「浮いたお金を住宅購入に充てよう」と決めていたからです。
出産には1人産むのに50万円ほどかかりますが、「出産一時金」として42万円が返ってくるので、自己負担額は多くありません。
しかしお金が返ってくるまで時間差があるので、やはり立て替えできるだけの貯金が必要です。
子どもの進学
文部科学省の調査によると、子ども1人を大学まで通わせると、オール国公立で1,000万円、私立で2,500万円ほどかかると言われています。
習い事や養育費を加えると、さらに必要な額は大きくなります。
しかし一度にこれだけのお金が出ていくわけではないので、子どもが生まれたら計画的に貯金を進めていくべきでしょう。
ちなみに知り合いのFP(フィナンシャル・プランナー)の人に聞くと、高校卒業までは家計からやりくりし、平行して「大学で必要なお金」を貯めていくのが理想だそうです。
大学4年間で必要な学費は、4年制国公立で約500万円です。
住宅の購入
住宅を買うとき「頭金ゼロ」でも可能ですが、利息や毎月の返済額を減らすためにも、ある程度の頭金を貯金しておくのが常識です。
頭金の目安は、最低でも購入価格の1~2割です。
老後に備える
皆さんの一番の不安は「老後資金」でしょう。
老後に必要な貯金額は、下の計算式で求めることができます。
例えば現在30万円で生活しているなら、老後は1ヶ月21万円です。65歳で退職し、90歳まで生きるとすると、25年間に必要な生活費は6,300万円になります。
収入は夫婦2人分の年金だけ(18万円と仮定)とします。
すると90歳までの見込み収入は5,400万円です。
6,300万円から5,400万円を引いた差額の900万円が、老後のために必要な貯金額です。
これはあくまで机上の計算の話。実際に夫婦2人で月21万円で生活できるかは別問題です。
住宅ローンの残債があれば必要額は増えますし、年齢とともに医療費も掛かります。貯蓄額が900万円では到底おさまらない可能性も十分にあります。
反対に、退職金があれば必要な貯金額は減ります。
先日国会で「老後2,000万円問題」が取り沙汰されましたが、結構「リアルな話」なんです。
貯金だけではく、「iDeCo(確定拠出年金)」はメリットが多いためおすすめです。

まとめ
ここまでの話で、とても多くの貯金が必要なんだなという印象を持たれた方が多いと思います。
でも「なんとなく不安」という状態からは、一歩抜け出せたのではないでしょうか?(「リアルな不安」に変わった人も…)
お金のことで大切なのは、目の前の不安から目を背けないことだと思います。不安が何なのかをしっかりと見つめないと、いつまでも安心を得ることができません。
僕の好きな本に、こんな台詞があります。
大切なのは、お金について「悩む」ことではなく「考えること」。
誰も教えてくれないお金の話という本で、かわいいイラストが描かれた漫画でとても読みやすく、初学者でも理解しやすいのでおすすめです。
今日のお話はここまでです。
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